令和5(2023年)年
中村町(なかむらまち)屋台は赤い布団屋根が特徴です。昭和36(1961)年頃、曽根天満宮氏子の高須の屋台を購入し中村町にやってきました(注1)。先代屋台は三木市大宮八幡宮氏子の栄町に売却されました(注2)。三木では平屋根に改造され、長らく現役で活躍しました。
当地に受け継がれて後、茶金綱を用いた特徴的な屋根絞り、高欄掛け(昭和40年頃まで)の使用、房提灯の取り付けなど、ながらく高須時代の意匠が色濃く受け継がれていました。また通常2本の軒桁が3本用いられ、屋台本体の造りにも特徴がみられます。平成はじめに二度にわたって行われた大改修によって、現在の姿になっています。
3本の軒桁
斗組に支えられた3つの木口が見える。
平成4(1992)年には布団張り・屋根飾りを新調するとともに、高欄金具類の導入・水切り棟の金具の再メッキが実施されました。続いて平成5(1993)年には水引幕・昼提灯が新調されました。屋台前後の梵天は『海老』で、布団締めとして村の鎮守である祇園社の神号額が用いられています。左右の脇梵天は『鷹』で三階松紋が布団締めとなっています。狭間は二代目松本義廣と堤義法が手がけそれぞれ場面は『安宅の関』『赤穂浪士両国引揚げの場』(以上二代目松本義廣作)・『赤穂浪士吉良邸討ち入りの場』『佐久間玄蕃太閤本陣乗り込みの場』(以上堤義法作)となっています。
水切り金具には『源義家の龍退治』・『隠岐次郎左衛門の鷲退治』の置き金具が配され、上裏甲・下裏甲の精巧な幾何学紋様の地金具も特徴的です。水引幕・昼提灯は川村刺繍製(姫路市)で、共に『龍虎』が刺繍されています。
注1:大正3年生まれの方(多可町中区中村町)、他多数からの聞き取り。業者の仲介で高須屋台を購入したと伝わる。
注2:三木市栄町には”昭和36(1961)年に中町から屋台購入”との記録がある(「三木の祭」三木市観光協会、平成14年発刊)。「写真アルバム 北播磨の100年(樹林舎、2022年発刊)」 には栄町時代の様子が掲載されている。
屋台前後の水切り金具
水切り部分の退治物の置き金具だけでなく、上裏甲・下裏甲の透かし文様にも凝った意匠となっています。
高須時代から引き継がれた、鷲梵天と三階松の布団締め
繁垂木の木口や井筒端、高欄には梅鉢紋があしらわれ、天満宮の氏子ならではの意匠となっている。
安宅の関
(二代目松本義廣)
赤穂浪士吉良邸討ち入りの場
(堤義法)
佐久間玄蕃太閤本陣乗り込みの場
(堤義法)
赤穂浪士両国引揚げの場
(二代目松本義廣)
令和6(2024)年 本宮
雨の中での催行となった。
令和6(2024)年 本宮
令和6(2024)年 宵宮
三台の屋台が商店街を進む。
令和6(2024)年 宵宮
祇園神社での差し上げ。
令和5(2023)年 本宮
令和5(2023)年 本宮
令和5(2023)年 宵宮
コロナ禍からの復活初年度ということもあり、令和5年の宵宮祭は各村個別での巡行が行われた。
中村町は奥中屋台に引き続いて夜提灯を導入された。
令和3(2021)年
コロナ禍のため祭礼は神事のみとなったが、中村町祇園神社内でわずかな時間練り出された。
平成31(2019)年 宵宮
平成31(2019)年 本宮
平成30(2018)年 宵宮
DyDo日本の祭りネットワークの取材を受ける。
平成30(2018)年 本宮
DyDo日本の祭りネットワークの取材を受ける。
平成29(2017)年 宵宮
町役場庁舎の改修に伴い、ゑびすや百貨店前が会場に。
平成29(2017)年 本宮
平成28(2016)年 宵宮
旧庁舎前での点灯式
平成28(2016)年 本宮
平成27(2015)年 宵宮
祇園神社への宮入り
平成27(2015)年 本宮
平成26(2014)年 宵宮
平成26(2014)年 本宮
平成25(2013)年 宵宮
平成25(2013)年 本宮