糀屋稲荷神社の御祭神は、稲蒼魂命(うかのみたまのみこと)、若宇賀売命(わかうかのめのみこと)、保食命(うけもちのみこと)です。境内には末社として、春日神社・東照宮・木の鷹神社・大日堂・庚申神社・粟嶋神社・神祇神社・荒神社がまつられています。古来は、稲荷山延命寺快智院と称し、推古天皇2(593)に創建されたと伝えられています。社殿は幾度か火災により焼失し、現在の社殿は19世紀後半頃の建立と推定されています。足利氏の時代より将軍家からの寄進が行われ、特に徳川三代将軍家光以後は代々朱印状を寄せられていました。今日でも、本殿横に東照宮が小宮として奉られています。他にも、姫路城主であった池田輝政が慶長5(1600)年から慶長18(1613)年にかけて土地の寄進を行ったとされています。また、天寿院千姫の安産祈願を行ったことで、社堂の寄進を受けたと言われています。